やっぱり、私、もうここにはいられない。

そう感じ私はその場に俯いた。

ここから、みんなの前から早く逃げなくちゃ。

しかし、

2人の反応は私の予想を大きく裏切るものだった。

「なーんだ。

 羽衣にはとびっきり可愛い弟クンがいるんだねー。

 最初から言ってくれればよかったのに。ね、大志。」

「そうだよ、羽衣。

 俺らに何で隠すんだよ。意味わかんねーし。」

にこやかに話す2人の姿に、

全身に入っていた力がすうっと抜ける。