『『血が欲しい
叫びが欲しい
悲痛な顔が見たい
歪んだ顔が見たい』

誰かが言った

誰? 誰が言った?

誰が誰に向けて言った?

『もっと苦しんでよ
憎んでよ 嫌いになってよ
もっともっと
考えてよ××の事』

知ってる、 この声を知ってる

憎くて憎くて、
でも嫌いになれなくて

あなたは何がしたい?
問いかけたい 聞きたい
ちゃんと……あなたの口から

そう言ったのは
………そう思ったのは
………誰?

誰かが言った…誰かが思った…
誰かが感じた…誰かが苦しんだ…
そして誰もが知った……

幸せはいつ壊れるか
分からないと

人はすれ違うと
自分に心があるのと同じで
人にも心があると気づいた

誰かが気づいた……
いつの間にか自分も
傷つけているのではないかと

人は真実を知った時
自分のあやまちに気づいた時
悔やみ己を憎む

だけど、

自分のあやまちに気づいた人を
責めないでほしい

自分のあやまちに
気づかない愚か者と
一緒にしないで

誰かが幸せだった
生きててよかった
と思った

だけどその時誰かは思った
死にたいと、

その時誰かが思った
このまま死ぬのかな、と、
死ねるのかな、と、

だから、忘れてはいけない

今こうしてるとき
誰かが苦しんでること
悲しんでること』

そう、誰かが言った……

これから上に立つ者達と
それを、支える人達、

そして

自分自身に

……彼らは全国No.1 世界No.1の

暴走族

彼らは今、その誰かを探してる





「そろそろか」






そして、




その誰かは運命を





知っていた