爽side
乱条組の組長に銃を向けられた俺。
きっと俺だけじゃない誰もが思ったはずだ。
〝もうダメだ〟と。
でもそんなとき……
「ダメッ!!」
希依か……
怪我した体で見捨てずに助けようとするなんて…
さすが時期組長だね。
尊敬するよ……。
俺がもっと強ければ……
銃弾も避けれたし希依も守れたはず…。
ごめんな……何もできない彼氏で……
――バンッ
その音とともに目を閉じる。
死ぬ覚悟で。
「うっ……」
でも俺には痛みがくることがなく…
目を開けるとそこにはお腹から血を流し倒れている希依がいた。
『き、希依?おい!希依!!目を開けろ!!』