「そういえば希依ちゃんパーカーやめたんだね」
『あ、気づいた?やめたよ』
「そりゃ気づくよ。無理しないでね」
『うん。ありがと。じゃあ私、那奈に理事長室案内してくるから』
「うん。あとでね」
爽やかスマイルの爽に見送られながら私達は理事長室へと向かった。
向かい始めてから少したった頃……
「ねぇねぇ!希依ってさ…もしかして爽のこと好きだったりする??」
『好き!?うーん。好きとかよく分からないから…』
「えぇっ!?そーなのっ!?好きっていうのはねぇ…うーん。その人を見るとドキドキするとか…なんというか…とにかく他の人とは違う何かがあるというか…」
ドキドキ…他の人とは違うなにか…。
ん?これって…
爽の時と同じような…??
確かに爽を見るとドキドキするときあるし、他の人とはなんか違うような気がする……。
『私…好き…なのかもしれない』
「希依は気づいてないと思うけど爽と話してる時いっつも顔赤くなってるよ!!」
『えっ!?うそっ!?』
「ほんとっ!!そんなに極端に赤くなるわけではないけど」
そうだったんだ…
全然気づかなかった…