コンコン。

「起きましたか~?」


どうしよどうしよ!


(…とりあえず)

「…」


――ガチャン。


「なんの音だ?」

「…鍵閉められちゃいました」

「はああああ!?」


レンの怒鳴り声。

猫目の美人の溜め息。

銀狼の笑い声。


…もしや私、またやらかしちゃった!?


いやでも普通しめない!?

鍵があってこの追い詰められた状況!


(あーー…だめ、パニックで頭が…)


ガチャガチャ…。

「開けてくださーい!」

「くそっ、なめやがって!」


スミマセン、レンさん。

なめてないのでそんなに怒らないで!


「どけっっ!」

「ちょっ、レン!?」

「オラ!開けろ!!」


ドンドンって叩いてる叩いてるーー!


「そんな怖いのに開けるわけねぇじゃん」

あきれた様子の赤髪君。

「どうする?レン」

アオイだ。

笑ってる気配がする。

まさか、私が追い詰められてるのを楽しんでるんじゃ…。

「ぶちギレた、ぶち壊してやる」


ギャアアアアアアアアアアッッッ!!!