―――『銀狼』 それはこの学校を支配する暴走族。 幹部の人は今は全員、血も涙もない不良。 「だから気を付けてねぇ、鈴」 保健室にいた私は、駆けつけてくれた真昼にそう言われた。 ―――でも、私はこのあと知ることになる。 彼らには、血も、涙もあるんだって。 でも、今の私は、まだ、知らない。