「栗橋 流奈(くりはし るな)、銀狼の幹部をやってます。
ついでに言いますと、部屋にいる七人は全員幹部。
リーダーは総長」
よろしくお願いします。
そう言って猫目の美女――流奈はニコッと笑った。
おぉ、可愛い。
読モとかしてそう…。
笑顔が上手っていうか、なんか慣れてるって感じがする。
「次誰がします?」
「「「「「「「……」」」」」」」
シ――――ン……。
…なにこの空気、みんなヤル気なし?
みんな微妙に目そらしてる。
笑いそうになるのを堪えるのが大変だった。
「…あー、ヤル気なしみたいなので、私がチャチャッとしますね」
流奈は気をとり直すようにコホン、と咳払いした。
…この空気はいつものことなのだろうか?
だとしたら彼女結構大変そうだ。
そして、やっぱり面倒臭そうな集団。
「えーっとですね、青い髪のイケメンは」
「ははは、照れるなぁイケメンだなんて」
…否定しないのね。
まぁ文句無しにカッコいいし。
というか、かなりのイケメンだし。
「早川 葵(はやかわ あおい)。
まぁ、見た目通りの人間なんで、暖かい目で見てやってください」
「ひどいなぁ~そんなに分かりやすいかな?」
「次はですね」
「スルーかww」
ははっと笑って、青い頭がガクッと項垂れた。
…見た目通りってことは、見た目通り軽男でチャラ男で破廉恥男ってことでいいのかな?
てかこの人細いな、こんなんで喧嘩できるのかな?
できるからここにいるんだろうけどさ。