“物騒なもの”

主に、あまり表沙汰にするのを良しとしない実験のことを
ここ、フェブリア学院では呼んでいる。

フェブリア学院とは、国内最大難関校とされている理系の学校である。
その学院には、特に秀でた才能を持った者たちが集められた「実験科」という学科があった。

その実験科にドルチェとユウリは特別優遇生として所属している。
その中でも特に薬品の調合に秀ているドルチェは“稀代の天才少女”と呼ばれるほどだった。そのため今回のような、裏依頼がよく来るのである。