私と快斗は幼馴染で。
どこに行くのも一緒。
お祭りも、遊ぶのも、いつだって。
それが普通だったし、当たり前だと思ってた。
友だちには、中学生にもなって変だって言われるけど。
「勉強もしなきゃね。受験生なんだから」
「言うな、言うでねぇ!」
「なんで」
「現実を、忘れるための夏休みだ!」
「・・・違うと思うけど」
中学3年の私たちはもうすぐ受験。
第1志望が一緒の私たちは、もし受かれば高校も一緒。
ま、快斗が受かればの話だけど。
「でも、頑張る。俺、由羅と同じとこ行くからな!」
「はいはい」
「由羅も頑張れよ!」
「わかってるよ」
快斗は勉強が苦手。
それは、私も同じだった。
頭を使うより、身体を使う方が好き。
でも、勉強は快斗よりも私の方が少しできる。
試験まであと少し。
勉強だって頑張らなくちゃいけないのだ。