『あかん、コイツ知っとるな…ちくしょおっ、なんでバレたんやっ』オレは激しく憤った。しかし、ここで下手を打つと先生にチクられて、今後の土管巡りに支障が出るかもしれない。ここは穏便に話をしよう…と、オレは結論づけた。
オレ「ほぉ、知ってんのか。ほんで?それがどうしたんや。」
和美は更にニヤッと笑った。
和美「へへへー今度、あたしも入らしてェな」
なるほど、そう来たか…オレにしたらそう以外な答えではなかった。和美とは幼稚園から一緒で、小学校に上がるまではよくつるんで遊んでた。
川でも池でも山でもどこでもついてくるヤツだったが、小学校に上がると、ピアノ、バレエ、習字なんかのお稽古事が増えて、最近は学校以外で殆ど遊ぶ事が無くなっていた。和美は一応お嬢様だ。が、和美のもともとの気性は知っている。お稽古事が無ければオレらとつるんで遊びたくてしょうがないハズだ。