ナオキ「で?どっから土管に入るんや」
ナオキは紐飴をガリガリ噛み砕き、オレの方を見た。オレはプールの反対側に建っている小屋を指差した。
オレ「ほれ、あっちに小屋あるやろ? あの中や」
コンクリートでできた小さな小屋にはシートが掛けられていた。この小屋も工事中らしく、灰色の真新しい壁の所々に扉や窓が入りそうな穴がポッカリと口を開けている。
オレらが小屋に近づくと、ムラカミは小屋に掛かっているシートを捲り上げ、オレらを通した。
小屋の入り口からは下に降りていく階段になっていて、オレは先頭に立ってトコトコ降りていった。