「私、園田夏姫は!春川翼のことが今までも、そしてこれからも大好きです!だから、誰にも渡しません!!」



数秒間の沈黙のあと、またしても教室中、いや、学校中が騒ぎだした。



「………な…つき?」


「翼、ずっと素直になれなくてごめんね。もう、遅いかな。でも、でもね、蜜姫と付き合うなんて言わないで…………」



泣くつもりなんてなかっのに、翼の瞳を見ていると涙が溢れてくる。



「私のほうが、蜜姫よりずっと翼のこと大好きだから。それだけは私、蜜姫には絶対負けないから」