お父さんは、淡々と事細かく話している。 6年も前のことを。 …………あぁ、この人は。 私のことを、ちゃんと見ていてくれていたんだ。 私この人の、お父さんの娘なんだ。 世間から見れば、父が娘を見るなんて普通のこと。 だけど、それでもやっぱり………… 嬉しいものは、嬉しいんだよ。 「…………ふぇ……あ、ありがとぉ……」