お父さんは、いつだって私の双子の妹、“蜜姫”を愛していた。 私よりもずっと、ずーっと。 ° ● * ° ● * 「ほーら蜜姫。頑張ったご褒美だぞー」 「わぁ、可愛いワンピース!ありがとう、パパ」 ニッコリ笑う蜜姫。 お父さんが嬉しそうに蜜姫の頭を撫でた。 それに伴い、長い髪が揺れている。 「…………夏姫も、ピアノ頑張ったのにな」