なんてもんもんと考えているなか、俺は夏姫の表情がみるみるうちに険しくなっていくのを感じた。



「夏姫?なーつきー?」


「…………嘘………でしょ?」



携帯を持つ手が震えだした。



「私帰る!!」


「は!?ちょ、夏姫!」



こんな暗いなか一人で帰るなんて危なすぎるだろ!


そう思って慌てて夏姫のあとを追いかけるが、人が多すぎて追いつけない。


どんどん人に流されてゆく。


つーか夏姫、なんであんなにスイスイ進めるんだよ!