普通の学園よりも悠かに広大で、学園の中はまるで迷路。蒼馬でさえ、今だすべてを把握してない。旭は知らないが。



緑に囲まれた回廊を歩いていた時、何もない空間から瑠璃色の魚が姿を現す。



『まだこんなとこにいたノ、ミコ怒るヨー』

「あいつは大丈夫だよ、もう諦めてるだろうし。大体時間通りにやったって、面白くないじゃないか」

「お前な……」



いい笑顔の旭。



蒼馬が何か言いかけた時、突如見知らぬ妖精と少女が現れた。



『な、生物は苦手ですの〜』

「リ、リンってば……えへへ」



リンと呼ばれた妖精は少女の首の後ろに隠れてしまい、少女は苦笑いをする。



何とも言えない暫しの沈黙。