「神無。お漬物が美味しく漬かったから、お隣に届けてきておくれ。」
「・・・嫌。お祖母ちゃんが自分で持って行きなよ。」
「・・・2000円。」
「うっ・・・。じゃあ・・・私行ってくるね。」
私の家、宮野家の隣の家には私の元母がいる。何故かというと隣の家、高橋家には私と同い年の高校一年生の男子の双子の兄弟がいた。私達が小学四年生の時に、高橋家の妻が病死してしまった。旦那の方は、ショックで引き籠もりになってしまっていた。そんなとき私の母が励ましに毎日家に通って行くうちに二人は恋に落ちてしまい、私の母と父は私達が中学一年生の時に離婚してしまった。そして、母は堂々と隣の家へ引っ越していった。元々私の家はお金持ちではなかったので引っ越すこともできず母の方も引っ越す気はなくお隣さん同士となってしまった。父は元々出張が多いい仕事だったのであまり気にしないようだった。だが、祖母はちがった。祖母はいつも元母が出かけると隣の家に届け物をさせられていた。祖母は双子のどちらかと私が結婚してそしたら元母に復讐をすると母が家を出て行ってからよく私に言ってきていた。いつも断ろうと思うがお金に目が眩みいつも引き受けてしまっていた。チャイムを鳴らすと、長男の佑介と次男の大樹がドアを開けてくれた。私は二人にお漬物を渡して、宮野家へ帰宅した。じつは、私と佑介と大樹はとっても仲が良かった。だけど、他の人に知られると色々大変な事が起きてしまうということで、三人の秘密になっていた。自分の部屋につき、パソコンを立ち上げてオンラインゲームを起動させると佑介と大樹からメッセージが届いていた。私達は毎日オンラインゲームで色々な話をしたり遊んでいた。
〈ユウ〉『さっきは、お届け物ありがとう。Kana』
〈タイ〉『早く来ないと、置いていくぞ。』
ユウは佑介で、タイが大樹、Kanaが私だった。佑介はいつも優しくて大樹はたまに意地悪だけどいざという時は助けてくれた。そんな二人が私は大好きだった。