そんな同居人の変化。

私が鈍であるのか否かの論議はさておいて、ずっと一緒にあるこのゆりかごが動くのを見るのは今宵初めてなのだ。

ぎっ…ぎぎっ……

ほら、今も動いてる。


いくら一緒に過ごしてきて無関心を装っていた私も、初めて同居人が動く様を見たらさらなる興味を持つのは当然であろう。

そのゆりかごに嫌な感じはしないと前述したけれども、今まで触ることを躊躇っていた。
だって急に爆発するとか呪われるとかしたら嫌じゃない?

しかし…



昔の偉人が言ったのかどうなのか知らないが、好奇心は猫をも殺すらしい。
私は僅少の恐怖と地球的規模の好奇心を天秤にかけ、迷うことなくゆりかごに触れてしまったのである。