「私、特殊警備部隊指揮官補佐の松下です。早川指揮官の秘書の様な役を務めさせていただきます。」


見た目はまだ幼いが、中身はしっかりしているようだ。


「ああ、こちらこそよろしくな。」


それぞれの隊員の自己紹介も行われた。

女性の隊員は2名。他は男性の隊員だ。

若い顔が目立つ。


自己紹介が一段落したところで、


「ところで私の席はあそこでいいのかな?」


そう言って、部屋の奥を指差す。

そこには立派なデスクが一つ、こちらを向いて置かれている。

机の上にはまだ電話機しか置かれていないが。


「ええ、そうですよ。」


「そうか。じゃあ、机に戻ってもいいぞ。みんな、今日からよろしくな。」


はい、という元気な声の後、それぞれ自分のデスクへと散らばっていった。


早川はそのまま自分の新しい椅子に腰掛け、受話器を取ろうとした。

その時。


プルルルッ、プルルルッ。

電話が鳴りだした。

即座に受話器を取り、耳に当てる。

こちらがもしもしと言う前に向こうから話された。


「特警部隊か?オレは捜査二課の坂本だ。」


そうだが、と声に力を入れる。