「あー、疲れた。入学式ってさ校長先生の挨拶とかいらないよねー」 一時間以上もあった入学式も無事終わり昇降口に向かう途中でこぼした美月の言葉に無言で頷いた。 大人って毎回毎回どうやってスピーチの文章考えてるんだろうね 七不思議にはいるんじゃないかしら。 「な、誰よっ、あんたたち!」 考え事をしていた私の耳に飛び込んできたのは美月のそんな緊迫した声 尋常じゃない様子に顔をあげた私も思わず声をあげた。 「は?」