「もう本当にいつか刺されちゃったらどうするのよ!」
「ハハッ…………ごめん笑えないわ」
乾いた笑い声をあげたところで担任であろう先生登場
なかなかに若くてイケメンだがおら、さっさと席つけー、なんて言ってるところを見ると大分適当な性格。
なんて気が合いそうな先生なんでしょう。
皆が席に着いたのを確認し黒板に書きこんだ名前は黒澤 悠(くろさわ ゆう)
「自己紹介はっと………」
教室を見渡しながらの言葉に自制がきくまえに顔が歪んだ
自己紹介は面倒臭くて嫌いだ。
そんな私を目聡く見つけ黒澤先生はニヤリと笑った。
「自己紹介はしないから自分達で名前ぐらい聞け、もしかしたらそっから新しい友達もできるかもしれないぞ」
そう言うなり皆がザワザワざわめくなか涼しい顔で教室から出て行った。
………助かったけど、自由すぎるでしょ。
「あ、あと今から入学式だからな。体育館に各自移動するように」
ヒョイと顔をドアから覗かせた黒澤先生に皆が突っ込んだ
「「「「「それを先に言え!」」」」」
仲良くなれそうだ。