「波留の言うとおり私は普段の族の様子とか分からない、でもこの状況でどこかとやり合うっていったら一つしかないでしょ」





将が虚をつかれたような顔をし「あ!」と美月も悲鳴に近い声をあげる。





「――――華由羅を潰す」





正解の意味を込めて頷く。


と突然将が怒りを爆発させた。




「そんなんさせるかよ、ふざけんな!あいつらなんか弱味に漬け込まないと手も足も出ないようなやつらなのに、そんなやつらにあの人たちを潰させなんかさせねぇ!」





「村田!」そう呼ばれ思わず姿勢を正して真っ直ぐ見据えると燃えるような瞳が私を捉えた。








「もう一度頼む、俺たちを強くしてくれ」








頷く、もう迷いはなかった。