「今日から本格的に動きだすわけだけど、この中に気になる情報が入ってる」




放課後の教室に揃った顔ぶれはその言葉に戸惑ったようにお互いの顔を見合わす。



その中で一人動揺していなかった波瑠が束になっている紙から一枚とりだしある部分を指差した。




「“近々どこかとまた交戦をするようだ”これ、だろ?」




その言葉に頷く。




「別に普通じゃね?族だったらこれくらい日常茶飯事だろ」


「通常だったらね、でも今の黒夜は特殊じゃん。将しっかりしなよ」


「波留、今俺のことバカにしたろ」


「実際バカだからね」


「はい、ストップ。二人とも話が脱線してる」




軽い言い争いになった将と波留を止めたのは淳也。


渋々黙った二人の様子からして普段からこんなことばかりなのだろう。