「未優ったらまた暴れたでしょ!」


「な、なんのこと?私にはさっぱり……」


「しらばっくれても無駄よっ、もうネタは上がってんの!」




教室に着くなり横田 美月が目を尖らせながら見せてきた携帯


その画面には今朝の私が痴漢の足を蹴り飛ばしている写真


少しぶれてはいるもののハッキリ私と分かるように撮られている。



「………これ誰が撮ったのよ」


「中学校一緒だった人、また暴れてるーってきたとき怒りで携帯投げたすところだった」



またってなによ、またって。私だって暴れたくて暴れてるんじゃないんだから。


膨れる私に美月はあんまり危ないことしないでよね、とさっきの怒り顔と一転心配そうな顔をした。