「まあ実際未優見なかったふりしようとしてたしねー」 美月の言葉にさらに肩身が狭くなる。 せめて言い訳をしようと口を開いてみるけど悪いのは一方的に私だ。 謝るためごめんと言いかけた私の声は「腹へったー、飯食おう」の将の言葉にかき消された。 再開されたお昼、隣に座る将だけに聞こえるように小さくお礼を言うとなんの事かと流された。 そのとき赤くなっていた耳に密かに笑いそうになったのは秘密だ。