昼休み、お弁当をカバンから取りだす私のもとに美月が慌ただしい様子でやってきた。
「ちょ、美月お弁当!」
「だーいじょうぶ、あたしが持ってるから」
美月の左手には私と美月のお弁当、右手には私の腕を持ってどこかに早足で向かっている。
嫌な予感がするんですけど。
ようやく美月の足がとまったのはニ年生の教室前。
もう嫌な予感しかしないんですけど…。
案の定美月は目の前にある教室の戸を開け叫んだ。
「将くん、波瑠くん、淳也くーん未優逃げないように連れてきたよー!」
予感的中、もう逃げられない。
そう悟った私は頭を抱えるしかなかった。