八方ふさがり。行き場がなくなったものを一緒にだすように深く息を吐いた
そして目の前で瞳を輝かせている三人をスルーし、メニューのページをめくる。
よし、これにしよう
店員さんを呼んで頼んだものはスペシャルパフェ。
運ばれてきたイチゴがのったそれを遠慮なく美味しく頂く。
うん、やっぱり美味しい。
「ちょ、ちょっと未優。返事くらいしないと!」
慌てている美月の声もスルーしてひたすら食べ続けていく
最後の一口を食べ終わり、残っていた冷えたコーヒーも一気に飲み干す。
ふーっと一息いれ手を合わせた。
「ごちそうさまでした」
「あ、いえどうも」
律儀に返事を返してくれたのは角倉くん
さっきまでの期待に満ちた瞳は諦めに変わっている。
その瞳を真っ直ぐ見つめながら言った。
「契約成立、私も付き合うから頑張ろう」