「沖田さん、様子がおかしいね」
百合香も気付いたらしく眉を潜めた。
ードタッ
目を離していたとき大きな音が聞こえた
倒れたのは沖田さんだった。
「やめっ」
審判の号令がかかると、ゆっくりと立ち上がった沖田さんにはやはり覇気なんてものは感じなかった。
「はじめっ」
試合が始まってしまう
攻め込まれる沖田さんは正直、負けそうだ
「勝ってって、約束したでしょ!?」
気付いた時はそう叫んでて、彼が一瞬こっちを見た気がした。
覇気が戻った沖田さんは一瞬と言ってもいいくらい早く、二本とってしまった
…沖田さんが勝った…