「やっと、君に会えた……」



ボソリと囁かれた言葉をひろうと、サボる組の彼は何故か泣いていた。



ードキンッ



あまりにも綺麗な涙を流すから、心音がはねた。



その場にいる訳にもいかず、

取り敢えず昨日行った茶屋に私達は移動した。


茶屋に入ると昨日のおじさんは覚えてくれていたうえに、彼等とも知り合いらしく少し広めの座敷をお借りした。



「…で?

なんなのいったい?」


「僕のこと覚えていませんか!?

一年前、東京で行われた大会でっ、」


そこまで言われて何となくわかった。


多分あの時の事故のことだろう…

確かに、見た事があると思った。

何でだろーなんて思っていたけどそう言う事か。