「ねえ、亜莉沙〜これ、壊していい?」


「…は?」


今、なんて言った…?


聞き間違い?


「だから、あんたの母親の形見、壊していい?」


「な、に…言ってんのよ………」


「いいのね?じゃあ、壊すね♪」


そう言って美海はキーホルダーを足で踏みつけた。


バキバキッという乾いた音が響いて、キーホルダーは粉々に砕けた。