「あの、亜莉沙に何か…?」


玲奈が頬を赤らめながら話しかける。


「あ、いや…その子に会いたかっただけ」

「えっ?今、なんて…?」


思わずあたしが聞き返してしまった。


「伊藤さんに会いたかったから、来ちゃった!…って言っても、さっき会ったけどね(笑)」


彼はまた、無邪気に笑った。


嬉しかった。


この感情がなんなのかあたしにはまだわからないけど、この人には笑顔を向けてはいけない気がした。


玲奈の視線を感じて、あたしはこの人とこれ以上関わっちゃいけないと思った。


「あの、教室戻らなくていいんですか?」

「あ、今日一緒にお昼食べよ?」


会話が成り立たない!!