それから、あたしの体に起こる不思議な発作はなくなった。



大河さんも元の姿でお仕事。



って言っても、お家でやってるんだけど。



ヒマなのでお手伝い。



「コーヒーですよ〜」

「ん、そこに」



書斎でひたすら仕事をする大河さんにコーヒー。



簡単な事務仕事を教えてもらって、パコソンで入力。



「こっち終わったよ」

「ならこれにハンコ押しといて」

「こ、これに⁉︎」



大量の紙にひたすらハンコを押す。



ズレたりしないように慎重にやってたら、トンッと背中に重み。



「疲れた…」

「毎日こんなに書類と向き合ってたら疲れるね」

「ん〜…」



あたしの後ろから手を回して、抱きしめられて。



ちょっと、尋常じゃないくらいドキドキするんだけど…。



なんなの、このカップルっぽいシチュエーション‼︎



「適当にガンガン押しまくっていいのに…」

「だって大事な書類なんでしょ?」

「どうでもいいんだ、そんなもん。それよりナナ、疲れた…」



甘えられてる気分…。