結構頑張ったし、なんて言ってくれるかな。
やっぱり叶真に楽しみにしてるって言われると、叶真のためじゃないんだって思っててもなんか嬉しいもんだよね。
中庭に向かう階段を下りようとしたところで、反対からきた子達がぶつかる。
「いたっ」
「あ、ごめーん。って、望月さんじゃん」
「そんな慌ててどこに行くの~?」
ぶつかった相手は最悪なことに、村瀬さんが仕切ってる取り巻きの子達。
あっという間にあたしを囲うように並ぶ3人。
なんか、嫌な予感しかしない。
この人達に関わるとろくなことがないと、無視しようとしたのに。
「ちょっと、あたし等が話してんだから何か言いなさいよ!」
あたしの行く手を阻むように壁に手をついてきた。