朝のあの一件以来、いつもは放課ごとに嫌みのひとつを言ってくる村瀬さん達が大人しかった。



叶真もなぜか放課になってもあたしの隣にずっといた。



こんなこと2年で同じクラスになってから初めて。



村瀬さん達が大人しいのも不気味だけど、叶真がずっとあたしの隣にいるのも何だか変な感じする。



――キーンコーンカーンコーン。



「よし、じゃ今日はここまでな」



英語の授業が終わって担当の先生が教室から出ていく。



いよいよお昼放課。



「乃愛、アレちゃんと持ってきたか?」



授業が終わった途端に隣から叶真が声をかけてきた。



「一応持ってきたけど、ちゃんとキャラ弁になってるかは知らないよ」



「お、エライじゃん。

大空もすげぇ楽しみにしててさ、俺も乃愛が作ってくるの楽しみにしてた」