「3人とも同じ学校だからね~」



そう聞いてはいたからイマイチ中学生になるとか実感が湧かねーんだよな?



勉強とかも全然違うだろうし。



「ぼんじゅーるっ♪」



挨拶をしてみたいのか道行く人全てに挨拶をして回る夢奈さんと優希……が恥ずかしいから優弥と少し離れて歩く。



「あの二人幸せそうだよな?悩みも無さそうだし」



「だね?っていうか優弥兄も無さそうだけど?」



「俺?俺だって悩みぐらいあるんだけど……」



へぇ、意外。



「なぁに?教えてよ」



「姫こそ、何かあったら言えよ?理由は知らないけど時々苦しそうに見える時あるからさ」



「…………」



「あと寝言で俺とか言ってたぞ?ストレス溜まってんじゃね?」



何っ!!!!!!



その顔で俺とか言うから笑えたよ……って笑えねーっつーの!!!



そんな所に(いや考えてみたらありえるけど)出てたとは……人前でうっかり寝ないようにしなきゃな。



「姫も今は言えないよ」



でも、いつか辛くなった時俺が頼るのは優弥かもしれない。こいつなら……変人だし分かってくれるような気がするんだ。



気が付くと、目の前には大きな門。



日本人学校、と書かれた入り口に懐かしさを覚えたりして。右も左もアルファベットだから漢字を見るだけでなんだか嬉しい俺だった。