ガヤガヤ…


「幹…中学の時はだいぶ素行が悪かったと聞いたがうち(高校)に来てからは何もなく問題も起こさなかったのに…」

「…っち」


「一体どうしてクラスメイトを殴ったんだ?」


目の前にいるこのハゲ(教頭)の
残り少ない毛をもぎ取りたいところだ。
俺の手に力が入る…


「まぁいい、そろそろ着くだろ」


「…?」

「親御さん呼んだから」


……は?

「それはマズイ!!!!」

焦る俺の思いも虚しく廊下から
騒がしい声が聞こえてくる…
教頭が廊下を見て険しい顔をする。

「おーい、君、部外者が来ては困るよ」

廊下の方を振り向くと

やっぱり…

「かぁちゃん…」

おれの冷や汗は止まらなく
ニコニコした顔でこっちに来る。

「かーーいーーとーーっ、あ、うちの息子がお世話になってまーす。で?うちのがなにしたんすかー?」

唖然として母ちゃんを見る教頭に
俺の胸ぐらを掴んで
「あー、幹海斗の母親デスっ」



マジかよ…