反射的に彼の方を向くと、坂上くんは満足そうな笑顔で完成した絵を見つめていた。


美術室の時計を見ると、絵を描き始めてから1時間が経っていた。



「…できたの?」



あたしがそう聞くと、彼は満足そうな笑顔のままあたしの方を見た。


「うん、見る?」


あたしが黙って頷くと、坂上くんは立ち上がった。

つられて、あたしも立ち上がる。