「一輝先輩…!おはようございます!」


いつも通り一直線に図書室に入ると、笑顔でそう言ってくれる麻結。




「おはよ。」




あぁ…もう本当癒しだ…!!と、顔がニヤけそうになるものの、
俺は平然とした様子で麻結の前の席に座った。



すると


「…あれ?」



俺の顔を覗き込むようにして見る麻結。



「一輝先輩…クマ出来てます…大丈夫ですか?」



「え?」


あれ…薄くしかなって無かったのに…


麻結、鋭いな…




「うーん…最近ちょっと色々あって…」



俺がそう言葉を濁らせて言うも、麻結は変わらず俺の顔を真っ直ぐ見つめている。



……




そして、何故か気持ちがフッと切れた俺は徐ろに口を開いていた。




「…ほんっと、情けない話なんだけどさ…」