どんっ



梨子の方を向いて話していた
私は誰かとぶつかった


前を見ると背が高くて
顔が整っている男の人だった


「ご…ごめんなさい!」


必死に頭を下げて謝っていると
ぶつかった男の人は


「俺は全然大丈夫だよ えっと…」


そう言いながら私のネームプレートに
視線を向けた


そしてはにかみながら


「立花さん」とささやき、


「怪我ない?大丈夫?」



優しい…

私はふいにドキッとしていた



「あ、私も全然大丈夫です!」