「七歌」



「……っ! れ、蓮……」



 驚いたように目を見開いた七歌。



 これは間違いなくさっきの光景を見てた証拠だな。




「何してんだよこんなとこで」



 ついいつもの口調で言った俺。



 そんな俺にいつもだったら「蓮があんなのに囲まれてるから行けなかったの!!」とか騒ぐはずなのに、今日は。



「……だって…………」



 そう小さく呟いて下を向いてしまった。



 しかもキレイで可愛く着こなしている浴衣の裾を強く握りしめてるし。