「不意打ちで言うとかありえねぇ……」



「えっ? 蓮、何か言った?」



「別に。何にも」



 ぶっきらぼうに言った俺を見てふわっと笑うと、七歌は声を弾ませながら


「蓮。私、来週の花火大会に行きたいっ」


と言った。




「何気に2人っきりで行ったことなかったから…………。ダメ?」



 首を傾げながら聞く七歌に、俺はダメなんか言えるわけがない。