ガチャッ
「ただいま~。」
あ、幸治さんだ。
さっきの発作のこと、自分で言わなきゃだめかな。
進藤先生が言ってくれる、、、、よね?
チラッと進藤先生を見ると、進藤先生は幸治さんの方を見ている。
「おかえり、佐藤先生。忙しかった?」
「いえ、そこまで。かな、一日安静にしてたか?」
「は、、、、、い、、、、、」
「どうした?顔色悪いぞ。」
といわれ、私は進藤先生の方をみた。
言わなきゃダメ?
進藤先生はうなづく。
だよね。
「あの、、、、さっき。
軽く発作が出ちゃって。」
「え?今は大丈夫なのか?」
といわれ、頷く。
それを見ていた進藤先生が、
「お昼から今さっきまで、かなちゃんは寝てたんだけど、突然発作が出て。
枕元の吸入器で治まったよ。かなちゃん、突然の発作にも自力で対応できるようになってるね。」
と進藤先生が付け足してくれた。
「そうだったんですか。すいません。進藤先生がいてよかった。」
と幸治さんが言う。
「かな、少しの間なんだけど、進藤先生にうちにいてもらうようにしたから。
退院してしばらくは、かなも体力がまだしっかり回復してないし、俺が今仕事で忙しい日が続くから。夜も遅くなるし、休みがなかなかもらえそうにないから。」
私、進藤先生にまで迷惑かけてない?
と進藤先生を見ると、
「僕は大丈夫だよ。一人でいるよりここにいたほうが楽しいし、それに僕のマンション、隣なんだよね。」
「え!!!!!!」
「驚くよね。隣なの。この辺りは、というかこのマンションも僕のマンションも、病院が近いこともあって、結構やごな病院の先生が住んでるんだよ。看護師さんもね。」
「知らなかった、、、、、あまりこのマンションの住人に会ったとがないから。」
「そうだな。かなが出入りする時間帯にはみんな出入りしないから。もっと早くに家を出て、遅くに帰ってくるからな。
ちなみに、小児科の近藤さんはこのマンションだぞ。」
「え????近藤さん!?うそっ!!!!!!
近藤さん、会いたいな。」
「そうか、また会ったら言っておくよ。うちに遊びに来てもらえたらいいな。」
「はいっ。」
近藤さん、久しぶりだな。会いたいな。話したいこといーーーーぱいある!
「ところで、かな、熱は?」
ん?熱?
「はい、体温計。」