~進藤先生の部屋では~
「ん?」
「、、、、、ホッ、、、、、ケッ、、、、、ホッ、、、、、」
「何か聞こえる。」
部屋で仕事をしていた進藤先生は音のする壁へ近づく。
ハッ
とした直後、部屋を抜けて隣の部屋へ。
かなの部屋を開ける進藤先生。
「ゲホッ、、、、、、、、ケホッ。
ケホケホっ」
「かなちゃん、起きて起きて!!!!」
と寝ながら発作を起こしかけているかなを進藤先生が顔を叩く。
「かなちゃん、発作が起きてるよ。一度起きて。」
目をこするかな。
「ん?、、、、、ケホッ」
「あぁよかった。今ね、咳き込んでたけど、大丈夫?」
ベッドに寝たまま目を覚めたかなが進藤先生を見上げる。
「ん、大丈夫、、、、、、、ケホッ」
「まだ咳が出るね。吸入器はどこ?」
と進藤先生が尋ねると、ベッドの枕元に置いてある引き出し付の箱から、かなが吸入器を取り出す。
「ちゃんと、枕元に置いてあるんだね。吸入するよ。」
進藤先生がかなから吸入器を受け取り、かなの体を起こし、かなの口元に吸入器を持っていく。
「ケホッ、、、スーーーーーハーーーーー、、、、ケホッ、、、、、スーーーーーハーーーーー」
「落ち着いてきたね。
よかった、ひどくならなくて。」
「ありがとうございます。
まだ幸治さんは帰ってませんか?」
「あぁ、さっき病院を出るって連絡があったから、もう着くと思うけど。」
「え?今何時、、、、、晩御飯の準備。」
「大丈夫だよ。僕が用意したから。お風呂も沸かしてあるよ。
今は少し休んで。」
「え、すいません。
リビングに行ってもいいですか?」
「いいよ。佐藤先生が帰ってきたらご飯にしようか。食べれる?」
「はい、なんとか。」
二人はリビングに向かった。