翌朝、起きて時計を見ると、朝の6時。
今日は大学には行けない。これ以上寝られないから、起きてリビングへ。
幸治さんは仕事だって言ってたから、朝食を作ろう。
台所に立つと、以前の生活を体が思い出すかのように動き出す。
パンを焼いて、フライパンを温めて、ウインナーに目玉焼きを焼く。
野菜をお皿に盛り付けて、最後にコーヒーを淹れる。
幸治さんに「おいしい」って言ってもらえるように、いつも丁寧に作る。
自己満足かもしれないけど、この時が一番楽しい。
今日は進藤先生もいるから、進藤先生が起きてきたら、自分の朝食も一緒に作ろう。
なんて考えていたら、7時ごろになり、幸治さんが起きてきた。
「おはよう。ってか、病み上がりなんだから、何もするなよー!進藤先生に怒られるぞ。」
「大丈夫ですよー、朝食の準備くらい。」
「まぁ、無理すんなよ。ところで、進藤先生だけど、一週間と言わず、しばらくここにいてもらうことになったから。まぁ、二人より三人のが楽しいだろ?」
え?しばらく、、、、、、幸治さんと二人きりの時間は、、、、、?
まぁ、いいけど。
と考えていると、幸治さんはいつの間にか、食事を食べ終えていた。
「久しぶりのかなの朝飯、おいしかった。ありがとうな。」
と言いながら、私の頭を撫でる。
私の顔、絶対に真っ赤だ。
でも、こんなできごとが、今の私にはすごく幸せ。
「じゃあ行ってくる。」
と言う幸治さんを玄関で見送った。