謝るのは私の方だ。
誰にでも抱きついたりする癖なおさなきゃならない。
これが澪を不安にさせる要素になるのなら、それは今すぐにでもやめなきゃならないことなんだ。
だけど、その前に一つ言わなきゃいけないことがある。
「澪‥‥‥‥‥‥ごめんね、気付かなくて。
だけど一つ言わせて?
今朝の男の子‥‥‥‥京太は、幼馴染み。
そして、オカマちゃんだよ」
「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥は?」
今まで見たことないくらいポカンとした顔で、固まること数秒。
「ちょ、まって‥‥‥‥‥‥俺まじかっこわりぃ」
「っふふっ、ははっ」
「笑わないで、ほんと」
ありえねぇ。って言いながら項垂れる澪の姿をみて沢山笑った。
今度京太にもきちんと澪のこと紹介しよう。
いや、でもそれをすれば、可愛い男の子が大好きな京太は、澪のことロックオンしかけない。
やっぱ会わせるのやめようかな!?
一人悶々と考えている私をみて、澪が優しく笑っていたなんて知る由もない私は、頭を抱える。
そして。
「瑠花」
「ん?な‥に‥‥‥‥ン、」
振り向いたと同時に唇に落とされたのは触れるだけのキス。
ゆっくりと離れていく澪の唇。
なんだかむしょーにドキドキして、泣きそうになった。
そして君は言ったんだ。
「ねえ瑠花。俺の彼女になってくれる?」
極上の甘い顔に色っぽい男の子の表情を浮かべて
私にとって、泣きたくなるくらい幸せになれる言葉を。