「ふ‥‥‥‥‥‥んぁ、‥‥‥‥ン」
息継ぎもわからない私を気遣うように、時々唇を離しては、また深く口付けられる。
初めてのキスでよくわからないけど、澪はきっとキスがうまい。
その証拠に、初めてなのに気持ちよくて仕方がない。
「ふ‥‥‥‥‥ぁ」
「あーやべぇ。
その表情可愛すぎ」
どうしよう。今まで見たこと無いくらい澪が甘くて、そしてカッコイイ。
聞こえちゃうんじゃないかと思うくらい私の心臓は煩くなっていて、もう‥‥‥‥なんだかどうすればいいかわからない。
若干のパニックに陥る私をみて、ふはっと柔らかく笑って澪は私を抱きしめた。
「瑠花、こないだはごめんね。
俺さ、高校に上がるまで白雪と付き合ってたんだけど、高校が離れてうまくやってく自信ないって振られたんだ。
そこまで俺も白雪に執着してたわけじゃなかったし、むしろ言い出せなかっただけでずっと別れたいなって思ってた。
だからさ、別れてって言われて正直喜んでいる自分がいた」
「澪‥‥‥‥‥」
初めて聞かされる白雪さんとの話しに、少し胸が痛んだけど、澪が私に話してくれようとしているから、澪のことをきゅうっと抱きしめ返して、うん、、と頷いた。