ちゅっ、ちゅ、とリップ音が響くくらいに、目の前の美少女は、澪の存在を確認するかのように、深いキスを繰り返す。
澪は澪で、固まったままで何も抵抗しない。
そして、そんな光景をみて、今まで付き合った彼氏にフラれた時に感じた痛みよりもさらに強い痛みに胸を痛めている私がいた。
やだ‥‥‥‥‥‥‥澪なにしてるの?
やめてって、はなしてって抵抗してよ。
なにするの、って突き飛ばしてよ。
澪のその胸にとびついていいのは、私だけじゃないの?
ずっと一緒にいるんだと、ずっと私だけの澪だと、どこかで思っていたんだ。
そして、それと同時に澪は、ただの女友達‥‥‥‥‥‥
だなんて、
そんなバカみたいな勘違いして、本当の気持ちに蓋をしていた自分がいたんだ。
私、澪の事、異性として
男の子として、ずっと好きだったんだ。