…でもたった一人、私の密かな想いを知っている人がいる。




「…花音、授業終わってるけど。なにぼけーとしてんの?」


「え?いつの間に?」


気づけば6限の数学の授業が終わっていた。


周りを見渡すともう帰ろうとほとんどの人が立ち上がっていた。