毎日お見舞いに行くようになって
ギター練習もするようになった
もっと上手になって
愛梨に披露するため
夢のためにも毎日練習した
今日だって愛梨に会いに行く
はずだった………
僕は愛梨との夢
許可してももらうために
一応涼也のおばさんに話に行った
けど猛反対
どんなに大切なおばさんでも僕も引くわけにはいかなくて、
おばさんに分かってもらわなくても
別にいい
そう思って僕は
「ごめんなさい」
そう言ったんだ
それから愛梨の居る病室に向かう途中
おばさんが倒れたと電話が入った
戻ってみると近所の人が駆けつけて
ベットに寝かしつけてくれたみたいだった
僕は目を覚ますまで今日はそばに居ようと思った。
何度もなっている電話にも気づかずに……
風が冷たくなった夜
おばさんが目を覚ました
「ごめんなさい
けど僕諦めません」
そう言うと、おばさんは僕の頭をポンポンっとたたいて
「それが、涼也とあなた、そしてその子のためになるなら私は何も言わないわ」
そう言って目をそらした。
目をそらす
これはおばさんが許すときの癖
テレサくさそうに微笑んだ
僕は夕飯を作って
愛梨にメールを打とうと
携帯に手を伸ばした
ボタンを押すと
神崎愛梨の文字
たくさんの着信
僕は急いで掛け直した