♪カラン ピンポーン



「いらっしゃいませー。」



ベルの音に、ほぼ反射的にドアに向かって声を張り上げる。





そして、笑顔でお客様をお席へ・・・



と、案内するはずだったんだけど入ってきた彼はわたしの案内よりも早くさっさと奥へ向かう。





テーブルに案内するのもわりと好きな仕事なんだけどな。





ううん。

仕方ないわよね。

彼は常連さん。



いつもの席がきちんと決まっているもの。




迷うことなんてない


それに、お客様がどこに座っても問題ないわ。